クラシック試験室から 第2回
■はじめに ~試験室という仕事~
クラシック試験室の北﨑です。
試験室の日常をお伝えするこのコーナ、今回で2回目となります。
試験室というくらいですから、その名の通り花の試験を行う場所なんです。(あたり前すぎですね)
試験にはふた通りあって、ひとつは自分でテーマを決め、実験計画を立てて取り組むケースと、もうひとつは社内のバイヤー(輸入仕入れ者)から様々なサンプル品などの試験を依頼されるケースです。
いずれにしても、試験をキッチリ行い、データとして残していくことが私の仕事となりますね。
データとして残す←ここ重要です!
■なんで花の試験をやるのでしょう?
さて、試験を依頼される場合の “頼み方”に関して少しお話ししたいと思います。
花を試験するって何ぞや?という話になります。
切り花を試験するという場合に、必ずこの項目をチェックするといったガイドラインなどはないので、まれに「とりあえず試験っ!」て感じで依頼を受けることもあります。
…居酒屋のビールでもあるまいしねぇ(笑)
感覚的に試験内容は「ボリューム、発色、日持ちとか、その他何か気づいたこと」となりますが、単なる経過観察報告だけでは面白くないですよね。
花の特性は明確にしたいのですが、その特性はマーケット(お客様)の要求にマッチすることが望ましいわけです。
なので、観察試験のチェック項目は、ただ網羅的に確認するのではなく、マーケットが重視する品質項目に集中したほうがよいと考えています。
試験結果のデータを活用して、どんなマーケティング活動につなげるかまでのストーリーを持ってほしいと思いますね。
ですから、試験を依頼する方には「何が知りたいか」に加えて「知った後にどうするか」を問いかける様にしています。
試験を依頼する際に、単に花材を受け取るのでなくて、「花材+情報」が欲しいと思う今日この頃です。
■クラシックのカーネーション
さて、今回の試験内容です。
赤のカーネーションについて、色が褪せてくるのでは? とのご指摘がありました。
クラシックの主力商品の品質に関するご指摘ですから「これは一大事」ということで、各輸入商社さんの商品を大急ぎで買い求め、比較してみました。
試験の目的や、知りたい内容は明確でしたが、せっかくなので色味だけではなく、切前や花の大きさ、日持ちなども合わせて確認してみました。
色味となると、見た人の好みの問題もありますが、ある程度時間経過とともにデータを取っても、特に大きな差はないという結論になり、今回の試験としてはホッとする内容になりました。
(もっと長い時間経過で観察したらどうかなど、確認したいポイントは尽きないので、試験そのものはまだ継続していますが、とりあえず一安心です)
でも、今回の確認の中で、クラシックで輸入している同じ品種のカーネーションでも、農園によって差が出るということも明確になりました。
上手くできている農園のやり方を水平展開して、もっと良い商品をお届けする様にしなければならないと、改めて感じた次第です。
■安心してクラシックのカーネーションをお求めください
ということで、
クラシックのカーネーションはご満足いただける品質だと思っています。
お彼岸、歓送迎会、そして母の日も近づいてきますので、ぜひ安心してお買い求めください。
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