CLASSIC スタッフブログ Vol.13
このコーナでは、クラシックの社員が自分の仕事を通じて気になったこと、面白かったこと、お客様にお伝えしたいこと…などなどを気ままに発信していきます。
今回は、営業本部のバイヤー・寺田がお送りいたします。
リモート生活もはや1ヵ月半。外に出たい欲求と葛藤しつつ今日もまたZOOM。
■デスクワークも進化している~withコロナ~
在宅勤務でパソコンと向き合う時間が増えて、効率化のツールを漁るようになりました。
今やクラウドを介してスマホとPCの連携も当たり前ですし、*UIも進化してかっこよく使いやすいサービスがたくさん出ています。
*用語解説:UI(User Interface:ユーザーインターフェイス)
中でも私の一番のおすすめはなんといってもエバーノートです。(有名すぎて今更!)
使い込んでいくほどに使用者の個性が出るほど自由度は高いのですが、
「検索機能が便利」
これにつきます。
キーワード検索するとノートの本文だけでなく、添付されているファイル内も検索の対象になったりします。
「何も考えずとりあえず放り込んどけ」ができるので、デスクトップにワードやエクセルが散乱していた私でも、近頃は視界100%で壁紙を眺められるようになりました。
また、外出時にPCを開けなくても同期しているスマホで書類を見るなんてことができるのもいいですね。
リモートの達人の方、是非お勧めの巣篭りグッズ紹介して下さい。
■甘いものが好き
苦手なものは虫と爬虫類。
担当はデンファレ(タイ)、ネイティブフラワー(南ア・豪)、台湾の商品など。
会社のデスクに必ずお菓子が入っています。頻繁に引き出しを開け閉めし出したら要注意。
我が家の巣篭り中の数少ない楽しみが、週1回のお菓子の配給制度です。
日本って本当にお菓子がおいしい国だと思いませんか?
もちろん日本食全般も、伝統的な和菓子もおいしいんですが、
なんといっても庶民的な、スーパーで売ってる安いお菓子のレベルがすごく高い。
■チョコレートが好き
キャドバリーとかハーシーズのこってりした甘みも嫌いじゃないんですが、
国内メーカーの一口サイズの準チョコレートなんて、甘さ・口どけの良さなど最適にチューンアップされていて
いくつでも食べられちゃうんですよね(危険)
日本人の特長なのでしょうか、工場で大量生産されている1かけらのチョコにまでどこか繊細な美学を感じます。
ところで皆さんはチョコレートの原料のカカオがどこから輸入されているかご存じでしょうか?
はい、皆さん正解です。巨大メーカーの力ってすごいですね。
日本の輸入量の80%強がガーナ産なんですね。
でも世界的に見ると実は生産量第2位(年間85万トン)なんです。へー。では1位は?
んんん?サッカーで見たことある・・ような?よく見るとガーナのお隣さん。
王者コートジボワールの生産量は圧倒的145万トン。
ほー。全くイメージありませんね?
それもそのはず、ここからの輸入量は全体の3%程度。
ちなみに生産量第3位のインドネシアからの輸入量は1%未満です。
ここまで極端に少ないのってなぜなのでしょうか。サッカーで負けたから?
■美味しさの秘密は〇〇
カカオ豆はコーヒー豆と同じく発酵食品で、収穫後現地で行われる発酵プロセスが後のチョコレートの風味を大きく左右します。
実はこの発酵技術が最も優れているのがガーナなんです!
カカオの木(そう木なんです)は直射日光が苦手で、自生しているバナナの木陰で育てられることが多い為、大規模プランテーションには不向きな農作物。
ゆえに家族経営の小さい農家が多いんですが、日々の資金繰りが厳しい。
一日でも早くお金に換えたいが為に収穫後発酵させずに売ってしまい、結果できあがるのは風味が乗らない粗悪なカカオ。
理想的なカカオに仕上げるためにはじっくり1週間程度かけて発酵したのち、更に1週間ほどかけて乾燥しなければなりません。
また、この発酵にかける時間や菌を発生させる工程、撹拌のタイミングなど、気候や環境によって変わるので、非常に高い技術が要求されるんです。
しかし多くの貧しい農家たちは前述の理由から発酵をしないし、そもそもやり方を知らなかったりするわけです。
本人たちがチョコレートの味を知らないことも珍しくない。
それでも世界的に高まるカカオ需要で、ヨーロッパや米国、果ては中国が競うように買っていくので、農家もますます手間と時間をかけなくなる。
カカオ豆って実はニューヨークとかロンドン市場で国際相場がたっている、立派な投資対象でもあるんです。
一部のマネーゲームにより、カカオ本来の品質が損なわれているのは嘆かわしいことです。
そんな中でもガーナは国を挙げて良質なカカオ生産・輸出に力を入れています。
政府機関が栽培を管理し、収穫したカカオ豆を一括で買い上げ、管理の行き届いた設備でしっかりと発酵しています。
美味しさの秘密は素材にあった!
ガーナは周辺国の中では珍しく民主的な政治が行われている治安の良い国で、日本との交友関係も古く深いものです。
これらが長く続くカカオ豆の安定取引に繋がってるんでしょうか。先人たちに感謝。
ちなみに隣国のコートジボワールは未だ内戦が激しく、カカオ豆の入った麻袋に銃弾が混入していることもあるのだとか。
■インドネシアのパイオニア
私が密かに尊敬するのが、これまた日本市場が未開の第3位の生産国インドネシアに挑む日本人、チョコレートショップDari Kを展開する吉野慶一氏。
慶應義塾大学、オックスフォード大学院、モルガン・スタンレー証券を経てチャンスを見出したのがなんとカカオビジネス。
日本人がほとんど手を付けていないインドネシアのカカオ豆産業、前述の粗悪な栽培環境に自ら切り込み、
現地への設備投資や技術指導をして質の高いカカオを栽培し、付加価値をつけて買い取る仕組みを作り出しています。
吉野氏は現地で出来上がったカカオ豆を使ってその場でチョコレートを作り、栽培した農家の人に食べてもらうんだそうです。
これにより「俺たちが手間ひまかけて育てたカカオはこんなに美味しいんだ!」
という共感を引き出し、やる気を高めるだけでなく経済的なリターンにも繋げる見事な仕組みです。
現地の農家への啓蒙活動・雇用創出・果てはカカオの殻をエネルギーに変える事業まで。
生産者への公平性が問われるカカオ業界では異質の、まさにwin-winビジネスであり、*SDGsの先駆けでもあります。
*用語解説:SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)
おまけに味も天下一品。京都へ行かれる際は是非お店に立ち寄ってみて下さい。
長くなりましたので、ここまで花の話題一切なしですが終わりにしたいと思います。
それにしても、カカオビジネスと花ビジネスに共通すること、意外と多くないですか?
今日も頑張ろう with カカオ
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