クラシック試験室から 第6回
■夏本番です でも、いつもと違う
クラシック試験室の北﨑です。
8月に入りました。
本来ならオリンピックで日本中が沸き立っていたんでしょうね。
でも、COVID-19のおかげで、ちょっとした外出も、Go to トラベルもいろいろ気を遣いながらの対応という事になってしまっています。
出不精の私からすれば、冷房の効いた部屋で、お気に入りの本でも読みながらのんびり過ごすことは、大いなる楽しみなので、どうってことないのですが…
みなさんも、暑い一日の少しの時間だけでも”Enjoy home with flowers!”の実践をしていただけたら嬉しいです!
■試験室クイズ
試験室の活動内容について、毎週レポートを発行しています。
ありきたりのレポートだけでは面白くないので、時々クイズを出しています。
ごく少数の人からは反応がありますが、あまりにも人数が少ないと「私のレポートちゃんと読んでくれているのかしら?」と、思う瞬間でもあります(涙)。
先日は、「試験と実験の違いについて」というクイズを出してみました。
さて、みなさん普段何気なく使っている言葉ですが、パッと違いを説明できるでしょうか?
なぞなぞではないので、まじめな答えを期待してますよ(笑)
とはいっても「これが正解だ」というものを持ち合わせているわけではないので、以下私見として、日ごろ意識している違いを述べてみます。
「試験」については、入学試験などに代表されるように、基準に照らして合否判定をすることだと考えます。
それに対して、「実験」は仮説の検証だと考えており、その仮説を採用するのか捨てるのかを判断するものだと考えています。
その他の取り組みとして、情報の取得と分析を行う(だけの)「調査」というのもあります。
たとえば、温度などの保管条件を変えてみるのは、仮設にもとづいた検証なので「実験」と言えるかと思います。
また、農園から新品種を入手して状態をみるのは、単なる情報の取得と分析なので「調査」にあたるだろうと思います。
本来、新品種を導入する場合には、クラシックとしての基準に照らした「試験」をクリアした上で、お客様にお届けするという運用・プロセスになると思っています。
ただ、試験に用いられる”基準”を明確にしきれてない場合も、現状そこそこあるような気がしているので、何とかしなくては!と考えているところです。
■試験室から社員の能力開発にチャレンジ
クイズだけではなく、試験室という立ち位置から、社員の能力開発に貢献できないかと考えています。
様々な会議体で、知識習得の為の講義(プレゼン)も行いますが、今回は品質関連での知識確認テスト(全20問)を作成してみました。
自分としては、初歩的な問いかけをしているつもりですが、実際に試験してみたときの平均点とか、とても興味がありますね。
結果がどうのこうのより、分からないことに対して、少し悔しい気持ちをもってもらい、もっと知識吸収する意欲を沸かすきっかけになれればと思っています。
近々実施予定ですので、さてどんな結果が出るか……お楽しみに!
■ホームユース向け新商品候補の評価
今後、伸長が期待できる、というか業界として伸長させていかなくてはならないセグメントとしてホームユースの花が挙げられています。
誰かが “カラーバス効果*1”について、話をされていましたが、「ホームユース」「自宅使いの花」「花のある暮らしっく(暮らしとクラシックを組み合わせた最近の社内流行語)」…と、いつも考えながら過ごしていると、関連する情報は確かに集まってくるみたいです。
ある時、弊社の仕入れ担当者が、街の花屋でふと気にとまった商品について社内で話をしてみたところ、輸入できないか検討を始めることになりました。
秋から冬にかけての活け込みや、ホームユース向けで使えそうな花です。
さっそく、国産品を買ってきて、まずは調査から。
実際手に取ってみて、ポンポンと叩いてみると、色々な虫が落ちてきます…
植物検疫を通過しなくてはならない輸入商品にとって、これは結構インパクトのある事実でした。
生産段階で防虫・殺菌の方法があれば良いですが、そうでなければ収穫後に殺虫剤でいぶすようなことをしなくてはなりません。
そうなれば、当然植物そのものにもダメージが出てしまうので、商品化のハードルはぐっと上がってしまいます。
「きれいだなぁ」「格好良いなぁ」「お客様に楽しんでほしいなぁ」という気持ちだけでは、商品化はままならないことを実感しています。
*1(ある特定の事柄を意識していると自然とそれに関連するものが目に留まるようになる心理的な現象)
■Go toか、Stay homeか
Go toでどこかに出かけた際も、Stay homeで自宅時間を楽しむ場合も、やっぱり花がそばにあれば、ずいぶんとリラックスできると思いますし、華やかな気分になることもできます。
本当に良い機会だと思いますので、植物、切花をみなさんの傍らにおいて楽しんでいただければありがたいです。
そして、新しい生活様式の中では、人との物理的な距離を保つ必要はありますが、同時に『社会的には』お互いの近くに居続けてほしい、気持ちは寄り添っていたいと願っています。
お花がそんな橋渡し役になれれば、これほど嬉しい事はありません。
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