CLASSIC スタッフブログ Vol.45
このコーナでは、クラシックの社員が自分の仕事を通じて気になったこと、面白かったこと、お客様にお伝えしたいこと…などなどを気ままに発信していきます。
今回は営業本部のビリーがお送りします。どうぞお楽しみください!
■今年の旧正月
みなさん、恭喜發財(広東語:ゴンヘイファッチョイ)!
中華圏の人々が春節に挨拶しにいく時に必ず言う言葉です。
日本で言う「明けましておめでとうございます」に相当する言葉ですが、広東語/中国語で直訳すると「お金持ちになりますように」という意味になります。
文化の違いがはっきりわかって面白いですよね。
今年の旧正月は2月12日でしたが、あっという間に過ぎ去った感じです。
今年は残念ながら、コロナの影響で私の故郷である香港に帰国できず、思い返すともう1年半以上帰っていないことになります。
寂しいですが、その分会社で、家族のようなチームメンバーと一緒に仕事ができているのは幸せだと思います。
■‘丑年’が始まるのはいつから?
十二支由来の丑年の動物、‘牛’は中華圏でも同じ意味ですが、新年に切り替わるタイミングは国、文化により、認識される時間が異なります。
日本だと、新暦の元日(1月1日)から新しい年になりますよね。
香港での考え方は、実は有名な旧正月の元日(春節)ではなく、‘万年歴(占い専用の暦)’や‘通勝(中国の占いカレンダーのようなもの)’などの暦から見て、24節気中(1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもの。立春、春分、夏至など、季節を表す言葉として用いられています)の「立春」から新しい年になるというのが多くの人の認識です。
日本で用いられている六曜は香港ではあまり使いませんが、24節気の文化は現在でも大きく生活に影響しています。
例えば、「立春」は新しい年・「清明」はお墓参りの日・「冬至」は必ず家族で集まって食事を楽しむ文化があります。
■年花
香港は新年の時に飾る花を‘年花’と呼びます。日本では、松竹梅、千両、葉牡丹、らん、菊がよく使用されますね。
新年を迎える前に、多くの臨時の花市場(年宵市場と言います)が開店され(一番有名なのはヴィクトリアパークの園内で大晦日の深夜まで開催)、普段花を飾る習慣のあるなしに関わらず、多くの香港人が縁起の良い花を買い求めに行くイベントです。
代表する年花とそれぞれの意味は:
桃の花:人間関係向上
金柑の木(キンカン):‘大吉大利’の意味
剣蘭(グラジオラス):地位、収入が上昇、ますます良くなる
百合(ユリ):‘百事合意(万事成就の意)’、‘百年好合(生涯愛する人と添い遂げる事)‘
胡蝶蘭(コチョウラン):‘幸福來臨(幸福が訪れる)’
菊(キク):‘多福多壽(沢山の福と沢山の寿に恵まれる)’、’金銀滿屋(家が金銀で満たされるという意)’
また、花を飾る事以外では、街中や家もお祝いを意味する赤、金色の飾りに囲まれるので、新年を祝うムードが満点になります。
■最近の香港の花需要
香港の状況も日本と似ているようで、お祝いやイベントがあれば、花材の需要がどんどん上がります。
しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、年花を販売するヴィクトリアパークのフラワーマーケットの規模が半減しました。市況は例年より悪かったようです。
さらに、今年旧正月の3日はちょうどバレンタインデーになり、カレンダー的には日柄が良いのに、それほど需要が伸びなかったのは残念に思います。
香港は国産切花の生産がなく、切花の流通はほぼ100%輸入に依存しています。
現在、仕入のメイン産地である中国からの輸出の減少、多くの国からのフライト減便によるマーケット流通量の大幅ダウンとそれに伴うコストの上昇……となってくると当然販売単価も高くなり、消費者が気軽に手を出しにくくなるという悪循環に陥っています。
また一方で、外出を控える人も多いため、切花だけではなく全体的な経済状況も悪化していることで、日本とほぼ同じような状況なのです。
とは言え悲観ばかりしていても仕方ありません。
別の見方をしますと、外出自粛やリモートワークの浸透により家で過ごす時間が増え、ホームユース目的での花の需要へのシフトや、最近は切花のサブスクリプション業態の需要も上がってきている実感があります。
今後、より多くの人が花やグリーンで楽しむ、‘花のある暮らし’に注目していただけると嬉しいですし、そのようなニーズにお応えする花を仕入れることで、クラシックとしても花き業界を盛り上げていきたいと思っています!
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