CLASSIC スタッフブログ Vol.94
このコーナーでは、クラシックの社員が自分の仕事を通じて気になったこと、面白かったこと、お客様にお伝えしたいこと…などなどを気ままに発信していきます。
今回のブログは、弊社執行役員・木原がお送りします!
どうぞお楽しみください!
■2022.2.22 スーパー猫の日に寄せて
経営管理本部の木原です。掲載日は3/14なのですが、このブロクを書いているのが2022年2月22日、“スーパー猫の日”。なので、我が家で飼っている2匹の内、新参者の黒猫について書くことにします。
2年前の冬、突然コンビニの角に座り込み始め、道行く人に食べ物をもらっていたのを、1週間かけて捕獲。いざ捕まえようとすると警戒心全開。捕獲器で捕まえた後も、威嚇がずっとやまず、
身体にタッチさせてくれるようになるまで、1年。
ゴロゴロと喉をならしてくれるまで、1年半。
爪切り・・2年(おやつで、気をそらせている間にカット)。
抱っこは無理。お風呂は、きっと一生無理。まだ加減が分からないのか、突然引っ掻いたり、激しく咬む事もありますが、だいぶ心を開いてくれました。
検査で「猫白血病ウィルス感染症」の陽性と判明。保菌猫というだけで、今どうのこうのという話しではないのですが、傾向として免疫力が低下して、病気になりやすく、予後も悪い。 唾液を通じて他の猫にもうつる可能性がある為、先住猫とは完全隔離して世話を続けなければなりません。
■最初にお世話になった動物病院は、TNR(後述)に特化した「飼い猫は診ない」病院でした
野良猫を保護した時に大切なのは、病気や怪我の有無の確認なので、獣医さんに少しでも早く診てもらう必要があります。
しかし生粋の野良で威嚇がやまなかった為、馴染みの動物病院では診てもらう事が難しく、飼い主のいない動物を専門とする病院を訪ねました。
私が訪れたその病院の主軸の医療行為は「不妊手術」。
「猫を増やさない」ではなくて、「不幸な猫を増やさない」為の医療
「野良猫が増えすぎて、地域住民から苦情の声があがり、多くの猫が殺処分される現実を変えたい」
その志のもと、精力的に関東各所を回りながら医療活動されている動物病院です。
要請があれば、トレーラー出張手術にも対応。最近よく耳にする「多頭飼育崩壊現場」で対応される獣医さん達も、このような趣旨に賛同される協力病院の先生方です。
麻酔で眠っている間に、身体の状態を調べ、治療や予防、そして不妊手術を行うのです。手術済の印は、耳に残します。(あとで説明します)
私が訪れた病院だけでも、掲げる目標は年間9000匹。単純計算で、365日休みなく手術をしたとしても、1日24匹。保護猫カフェも運営。手術をした猫と新しい飼い主さんのとの縁組活動をボランティアさんの協力のもと展開されています。
乱暴な括りすると、その病院にやって来る人は2種類に分けられます。
「保護した野良猫を飼う為に、必要な検査や手術を希望し訪れる人」と
「不幸な猫を増やさない活動に従事して、協力病院へ猫を連れてくる人」
私は前者。後者は 「TNR」という活動に協力をされている方です。
Trap/捕獲し
Neuter/不妊去勢手術を行い
Return/元の場所に戻す
決まった飼い主はいなくても、「地域猫」として一生を全うさせる事を目的とした活動です。
手術後、もとの場所にもどさず、自宅やシェルターで保護をつづけ、新しい飼い主さんを見つけようと継続して面倒を見る方も多いです。
病院を訪れた12月のその日、自宅を改装した控室の床は、ボランティアさん達が保護した猫達のキャリーケースで足の踏み場も無いほど。中からいろんな鳴き声が聞えてきます。さながら「猫の野戦病院」。私の猫は、丁度麻酔から覚める途中で、弱々しいうなり声をさせていました。
「飼う」と強い覚悟をもって来院した人でも、突然気持ちが揺らいだり、経済的理由から飼い続けられなくなったり、高齢で亡くなったり、飼い主側の都合もいろいろです。
あるいは猫が脱走して迷子になるケースも。様々な理由からふたたび町をさまよう事になる猫は多いのです。そのような時に間違って再び捕まえられる事がないように、TNR手術をうけた猫は原則耳に印をつけるのです。
今まで、いろんなケースをみてきた先生は、会計を済ませた私に
「もし放す場合でも、今夜一晩だけは、玄関先でも良いので、屋内ですごさせて下さい。明日太陽がでて少し暖かくなったら、もといた場所に放してあげて下さいね」
と優しい声でおっしゃいました。
訪れた全ての方への説明なのでしょうが、「もし辛かったら、無理せず、リリースしても大丈夫ですよ」という私への気遣いも含まれていたのかと思います。
人と猫が共生できる日の為に、毎日奮闘されている方の声だな〜と 思って聞いていました。
■その猫の名前は さくらねこ
不妊手術済の猫には、耳に印を入れると書きました。麻酔が効いている時に、耳の先に少しV字型の切り込みを入れます。その形が、桜の花びらを思い出させるということで「さくらねこ」と呼ばれます。オスが右耳、メスが左耳。
ここで、我が家の猫再登場(シーツが桜柄なのは、狙ったわけではありません。たまたまです。)
「桜の花びら?」には見えませんが、右の耳の先が少し欠けているのがわかりますか?
オスです(推定5歳。ウィルスキャリアですが、保護して2年間発症もせず元気)
「桜」というと、個人的にはハラハラ舞散る儚げなイメージをもってしまうのですが、それはこの際払拭します。
「道行く人が、つい足を止め、愛でずにいられない」そんな桜の花のような猫。
沢山の人に「可愛いね〜」と言われながら、地域猫として見守られ、一代かぎりの命を全うすることができる猫が一匹でも増える。そんな社会の実現を願わずにはいられません。
「さくらねこ」 皆さん 頭の中に 思い浮かべてみて下さい。
■(最後に)マイ保護活動
野良猫と暮らし始めた事がきっかけで、「さくらねこサポーター」も始めました。
(MY動物支援 近況👇)
団体名 |
内容 |
HP等 |
関わり方 |
公益財団法人 どうぶつ基金 |
さくら猫などの TNR 推進 |
https://www.doubutukikin.or.jp
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マンスリーサポーター(寄付) |
WWF ジャパン
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危機にある自然や、野生動物の保全 |
マンスリーサポーター(寄付) |
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一般社団法人ティアハイム小学校
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岡山にある廃校を改装した保護猫シェルター。やむを得ない事情から飼い主をなくした猫を引き受け、新しい家庭へとつなぐ保護活動を展開。物品販売や地元の企業と協力してクラウドファンディングを積極的に展開 |
定期的に物品購入で支援中。
ここの「猫砂」良いです、 |
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認定NPO法人 動物愛護を考える茨城県民ネットワーク |
茨城県南地区を中心に活動している動物愛護団体 |
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スポット寄付 (わんちゃん) |
年に数回、巡ってくるクラシックスタッフブログ。
もともと自分の事を話すのが苦手なので、割と悩んでしまうのですが、今回は「スーパー猫の日」にあやかって、文字数超過して書いてみました。(さくらねこは御存知の方も多いと思いましたが)
今さらに新しい猫を家に迎えるのは物理的に難しいのですが、調べてみると、自分のペースでやれそうな支援活動もまだまだありそうです。(不要な本やCDを送って保護活動費用に充ててもらう事もできるらしいです)
今回、書いているうちに、自分の中の「漠然とした不安」も少し解消されてきたような気がします。
「へぇ〜、木原さんて、こんな事やって
んだ」 と、少しでも興味をもっていただけるとありがたいです。
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