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輸入切花専門商社 株式会社クラシック

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CLASSIC スタッフブログ Vol.215

2024.09.16

このコーナーでは、クラシックの社員が自分の仕事を通じて気になったこと、面白かったこと、お客様にお伝えしたいこと…などなどを気ままに発信していきます。

今週のブログは営業推進グループ三好お届けします!

どうぞお楽しみください!


 

■暑い日が続いています

今年の夏の気温は観測史上最も暑かった昨年並みに暑くなる予報でした。

実際、梅雨明け後は予報通り真夏日が連日のように続き、9月になっても最高気温30℃以上の日が続いています。

自宅では2畳ほどの納戸に机を押し込み、仕事するスペースにしているのですが、もちろん納戸なのでエアコンはありません。

冬は暖房機を室内にさえ入れてしまえばなんの問題もないのですが、今は扇風機のみ。早くこのブログを書き終えないと倒れてしまいそうです

 

 

■有用植物

何を書けば良いかと考えながら、外をみると秋の七草の一つであるクズが生い茂っているのがみえます。

 

クズ
クズ

クズはつる性植物で空地や道路脇のフェンスなどに絡みついたりしてやっかいな植物ですが、有用植物として昔から食用や薬用として利用されています。

クズの根を煮溶かして、沈殿させたものが葛粉です。

ご存じのとおり葛粉は葛餅や葛切りなど昔から親しまれている和菓子の材料や料理などに使用されてきました。本来の葛粉は本葛粉と呼ばれ生産に手間がかかり高価になるため、現在その多くはサツマイモからとれる甘藷(かんしょ)でん粉が葛粉とされています。

クズ粉原材料

カタクリ粉やわらび餅の原料となるわらび粉も本来の植物から作られることは非常に少ないそうです。本物の味を日常的に食べるのが難しいのは残念に思う半面、代用品のおかげで手軽に食べられるのは良いことかと思ったりもします。

 

また、葛粉は葛根という生薬名で扱われ、多くの漢方薬に配合されています。

特に風邪の時などに飲まれる「葛根湯」はCMなどでもみかけることがよくあります。

薬用成分が含まれる植物は非常に多く一般的に雑草として扱われる草花の中もあります。

たとえば、オオバコにはのどの痛みや咳を鎮めたり、ドクダミには解毒作用があります。その他、ドラッグストアーなどでみかける色々なナントカ茶などもじつは身近にみられる植物だったりします。

オオバコ
ドクダミ

 

ですが、春先のニュースでよくみかけるようにニラと水仙の葉を間違えて食べ中毒症状を起こすような毒をもつ植物もあるので、山野に生育する植物を利用する際は十分注意が必要ですね。

 

■弟切草

クラシックの商品にも薬草として古くから利用されているものがあります。

その一つがヒペリカムです。

ヒペリカムはオトギリソウ属の一種でセイヨウ(西洋)オトギリソウとも呼ばれ、止血や解毒などの効能があるそうです。

ヒペリカム

 

オトギリソウ属の植物全般をヨーロッパでは「聖ヨハネの草」という意味でセントジョーンズワートと呼ばれています。

セントジョーンズワートは洗礼者聖ヨハネの祝日(64日)の前夜、魔女たちが活動するとされるミッドサマーイブニングに、この薬草を摘めば悪魔払いになると信じられていた伝説の植物だったようです。 

 

日本のオトギリソウとヒペリカム(セントジョーンズワート)の花言葉は同じですが、オトギリソウは漢字で「弟切草」と書きます。

赤や緑の実、黄色い花など明るいイメージのあるヒペリカム(セイヨウオトギリソウ)ですが、「弟を切る草」と書く通り、弟切草という名前にはあまりいい意味として使われない花言葉があります。

それは「秘密」、「裏切り」などです。

弟切草の名前の由来は鷹匠兄弟の弟が許嫁に秘伝である鷹の傷薬の製法を漏らしたとして、兄が弟を斬り殺したという平安時代の伝説に基づいています。

そして、その斬った血が飛び散った後がオトギリソウの花や葉にみられる黒点だともされています。

また、セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)の葉にも黒点があり聖ヨハネを斬首した時の血との言い伝えもあります。

日本でも海外でも似たような言い伝えがあるのはとても不思議な感覚です。

 

オトギリソウの葉

 

何か、怖いお話をしてしまいましたが、ヒペリカムの一般的な花言葉は「きらめき」、「悲しみは長く続かない」です。

言い伝えは言い伝えですし、今取り扱っているヒペリカムに黒い斑点もみることはほとんどありませんので、プレゼントや家に飾ったりする際に適したお花だと思っています。

 

■少し早い敬老の日

そんなある日一人暮らしをしている息子が帰省してきました。

敬老の日には少し早かったのですが、子供を連れて自身の母親へ花をプレゼントすることにしました。

なかなか会うことができない環境で過ごしている母親ですが、久しぶりに孫の顔をみて孫から赤を基調としたアレンジメント(ヒペリカムも入っています!)を受け取ると喜び、笑顔であふれていました。

短い時間でしたが家族で楽しい時間を過ごすことができ、改めてどんな場所にいても花のある生活はいいものなんだなと感じさせられました。

花のある暮らしっく

 

プレゼントしたアレンジメント

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